患者さんのお見送りをしました。

ちょうどクリニックへ着くと、ナースがあまり見当たらず
いつものようにロッカーで着替えをし、廊下を歩いていると、スタッフの方に
患者さんがなくなられたと聞かされました。
慌ただしく私も上着を羽織り、玄関口へ行きました。

一度だけ、一ヶ月前くらいにアロマをさせていただけた患者さん。
その後は、容態が悪い日も多く、私は他の患者さんへのアロマがあり
なかなかお部屋へ伺うこと、お顔を見ることができませんでしたが
別の日に担当しているアロマセラピストが、お話できた様子を
ノートに記してあるのを見てて、ほっとしていました。

だけど、お別れの日は突然来てしまいました。
一度しかお話できなかったけれど、最近はお話できなかったけれど、
お見送りをさせてもらえて嬉しかった。

どんなふうに眠りについたのだろう。痛みはなかったかな。穏やかだったかな。
スタッフにはなにも聞けませんでした…


別の日担当のアロマセラピストが、前回アロマを初めてさせていただいた患者さんに
私も今日施術させていただくことになりました。

私が触れさせていただくのは今日初めてということもあってか、かたくなに力みがちな
冷たい前腕をトリートメントしていると、なんと!!急に私の手をとり、同じように
私の腕をマッサージする仕草をされるのです!!

熱心に私の腕をみつめ、 とてもいいタッチングで、さら〜っさら〜っ。
ご家族も驚かれていましたが、私が一番驚いていたと思います。
こんなこと初めてだったから。
お話もできず、ほとんど眠りについていた患者さんが、なにかを感じ、こんなふうに
行動を起こして下さる。すごい!って思いました。

お話がままならない方でも、アロマトリートメントで、なんらかのコミュニケーションが
とれること、過去にもありました。
非言語的コミュニケーションがとれたように感じることが。
人の、本当の心のうちなんてわからないのですが、私はとても幸せでした。