“スポーツ選手に見られる皮膚疾患”の講義を聴講しました。
思っても見なかった疾患が、スポーツ選手にはつきものなんですね。
今回の講義は、皮膚科の先生による
格闘技選手に流行って、今、問題となっている疾患についてのお話や
アスリートの足についてのお話、そして皮膚と言えば、最も興味深い
アトピー性皮膚炎などアレルギーについてのお話や治療についても
聴くことができました。
柔道やレスリングなど格闘技選手に流行っている白癬。
Trichophyton tonsurans感染症(トリコフィートン トンズランス)
真菌による感染症。
体部だけでなく、頭部にまでうつってしまうのは、格闘技ならではないでしょうか。
顔や耳、頸部、肩、腕などに発症する傾向があるようです。
感染力が強く、毛穴から入りやすいので、抗真菌剤の外用だけでは
完全に治るのは難しいそうです。
頭部といえば、タムシなど思いつくでしょうが、普通のタムシは塗り薬でも
治りやすいのですが、Trichophyton tonsuransは完全治癒は望めないらしく…
そして、ヒトからヒトへ、傷のある皮膚には特に感染もしやすくなるため
選手のみならず、家族内にまで感染したということも報告されていました。
2002年海外遠征した選手が帰国後発症し、流行したということでした。
塗り薬だけでは難しいということですが、飲み薬を併用することで
治癒している写真も見せていただきました。
そして通常の白癬、爪白癬について、
Trichophyton rubrum(トリコフィートン ルブラム)感染症
いわゆる水虫ですが、スポーツ選手もそうですが、
若い女性にも、やはり流行っているみたいですね。
季節問わず、ブーツを履くファッションや、以前のルーズソックスなんかも原因の
ひとつなのでしょう。
温泉やスーパー銭湯なんかの脱衣所でうつって帰ってくるという話もよく聞きます。
とにかく危険かな、と思ったら24時間以内に水で洗い流すのが、ある程度の予防策のようです。
その時、ゴシゴシと洗い過ぎることのないように。
傷ができると、そこから菌は侵入しやすくなります。
精油の“ティートリー”をブレンドしたスプレーを作っておいて、シュシュッとしておけば
予防できそうですね(^-^)
アトピーについては、また整理して書きたいと思います。