夏に『ムーブメントセラピー』の講義を受けました。

体ほぐしによるリラクゼーションと、体の中を感じて動く、という実技を主に行いました。
一回目は「体ほぐしによるリラクゼーション」

体ほぐしというのは、文部省の「体つくり運動」の学習指導要項の中にあるものです。
小学校、中学校、高等学校にお子さんをお持ちの方は、もしかしたらご存知かもしれません。


「生きる力」を育むことを目指した教育課程の改善で、平成10年度に新学習指導要領が告示され、小学校・中学校では平成14年度から完全実施、高等学校では平成15年度入学生徒から適用されることになり、それに伴い、体育・保健体育科でもいくつかの改善がされました。

その中でも特に、児童生徒の心身の健全な発育・発達を促すためには、心と体を一体としてとらえた指導が重要であるとの考え方で、新たに「体ほぐし運動」を学習指導要領と示したそうです。
(「体操」から「体つくり運動」に変更ということのようです。)


(学習指導要領より)
1.体ほぐしの運動
 自己の気づき、体の調子を整えたり、仲間と交流したりするためのいろいろな手軽な運動や
 律動的な運動をすること。

2.運動のねらい
 ①体への気付き…運動を通して、自分や仲間の体や心の状態に気付くことができるようにすること。

 ②体の調整…運動を通して、仲間と日常生活での身のこなしや体の調子を整えるとともに、
      精神的なストレスの解消に役立てることができるようにする。

 ③仲間との交流…運動を通して、仲間と豊かにかかわることの楽しさを体験し、さらには仲間の
        よさを互いに認め合うことができるようにする。


1日目は紙テープを使ったワークや、体操的なものを実践。男女50名ほど20代〜60代(70代の方ももしかしたらいたかもしれません…)で行ったのが、ちょっと不思議で面白かった。年齢不問の体育の授業という感じ(笑)

とても面白かったのが、2人一組になり1人は見ていて1人は実践するのですが、3分かけて、床に座った姿勢の状態から、立ち上がるまでを行うというもの。みんなわけがわからず、頭の中は『???』やり方を把握できなかったりしながらも、とにかく実践を始める。“3分間”という時間の認識も自分の感覚で感じます。

立ち上がるまでの体の、どの部分に、どれくらいの力が入っていて、左右前後など、どのような力のかけ具合で自分のからだが立ち上がっていくのか、ということを感じることができました。初めは「そんなん、みんな、ほとんどおんなじじゃないの?」なんて思ったけれど、みごとに違うものですね。

3分間がとても短い人(私はちょっとだけ長過ぎました^-^;)、右足を重心に立つ人、左の人、手を後ろについて立つ人、前の人、片手だけの人、両手の人。そしてあんまりにもゆっくりな動作に、お腹や足の筋肉がぷるぷるすることなどを感じました。ということは、あまり筋肉を使って動作をしていないのかしら??なんて思ったり。いつも反動や勢いで動いているのか(笑)

とても単純なワークで、こんなにも面白い気づきを得られることができました。きっと文面を読むと、そんなんわかりきってるわーなんて思うかもしれません。ですが、それを体感して、本当に思い、実感するということが、とても大事なのではないかなと思います。
一人ですると淋しいので、誰かと見合いながらぜひやってみて下さいね!