誰もが死に向かって、生きているんですね。
がん末期の患者さまへアロマトリートメントを定期的にさせていただいています。先日1ヶ月ぶりに病院を訪れ、いつもいらっしゃる患者さまに、そして初めての方二人にトリートメントさせていただきました。以前担当させてもらったお客さまの名前がない、一人は退院の話に向かっているといわれていたおばあちゃん、きっとご家族と一緒に帰られたんだろう。もう一人は、聞けませんでした。

初めての患者さまの部屋へ。どのような状態かわからないだけに、入室する時はとても緊張します。かわいらしいおばあちゃん、最近元気がない様子とのことでしたが、いろんなお話をしながらトリートメントさせていただきました。

若い頃のお話、京都へ自ら奉公へ行ったこと、結婚したこと、旦那さんはとても優しかったこと、お子さんは何人、好きな食べ物は・・・すごく短い時間なのにいろんなことをお話してくれました。なんだか嬉しかったです。でもぽつんと聞くんです「どうして歩けやしまへんのやろ。」まだまだ歩きたいんだろう、あちこち行きたいんだろう。「食べ物食べれませんのや。」点滴をしています。まだまだ口から食べ物を食べたいんだろう。どれくらい前からこのような状態なのでしょう…切ないです。

少しの時間かもしれないけれど、このような時間や機会を大切に、そして自分のケアルームでも、いろんなところでもアロマセラピーを続けていけたらなと思います。その為には勉強や経験や知識や…様々なことが必要ですね。どんな仕事もそうだと思います。ですが勉強不足いつも感じてしまいます。

昨年祖父が亡くなりました。もっともっといろんなこと話したかったな、なんて思い出してしまいました。ついこないだまで元気だったのにって時にも死は訪れます。人が死ぬってこんなにも慌ただしいのか、と驚きました。することが次から次からやってくるんですね。

お義姉さんのお父さんが何日か前突然に亡くなりました。お義姉さんには赤ちゃんが生まれたところなのに。予定日になってもなかなか生まれず、ようやく生まれておめでとうとメールを交わしたわずか3日後のできごとです。まだ声をかけられずにいます。子が生まれた喜びの中、病室のベッドの上で、きっと泣けないでいたのではないか…とてもたまらないです。

辛いことや情けないこと痛いこと面白くないこと不条理嫌なことはたくさん、マイナスに引っぱられることは誰でもよくあることだけどどんなことでも幸せにかえられるよう生きていこう。一瞬一瞬を大切に、生きていることを大切に、そして幸せの数を数えていきたい。